「法律書のサブスクサービスが登場」(弁護士:今井慶貴)

 

6/27の日経電子版で、「法律書もサブスク 新型コロナで需要拡大」という記事が載っていました。

 

サブスクというのは、”サブスクリプション”の略で、今はやりの「月額いくらいで~し放題」という定額課金サービスのことです。

 

新型コロナ禍の中、在宅勤務や通販サイトの書籍在庫切れ等を受けて調べ物に支障が生じたことから、法律書のサブスクサービスが注目を浴びているということです。

今のところ、リーガルテクノロジーと弁護士ドットコムの2社がサブスクサービスを提供しているということです。

いずれも現状は数百冊程度の品ぞろえであり、今のところ我が事務所では導入していませんが、今後の展開次第では利用も検討したいところです。

 

考えてみると、判例検索についても、かつてはCD-ROMを購入していましたが、今では月額課金のクラウドサービスになっています。

デジタル化した情報は、利用者が増えてもコストはほとんど増えず、経済学でいう”限界費用”がゼロに近いことから、サブスクによる提供に馴染むことは間違いありません。

 

とはいえ、まだまだ紙の本の存在は大きいものです。

私自身も、仕事の調べ物については、Web上の情報によるウェイトも相当高くなっていますが、まだまだ書籍の活用は不可欠です。

サブスクの進化により便利になってほしい反面で、紙の本や、憩いの場である書店はなくならないでほしい、という思いが半ばする今日この頃です。

 

この記事を執筆した弁護士
弁護士 今井 慶貴

今井 慶貴
(いまい やすたか)

一新総合法律事務所
副理事長/新潟事務所長/弁護士

出身地:新潟県新潟市
出身大学:早稲田大学法学部

新潟県弁護士会副会長(平成22年度)、新潟市包括外部監査人(令和2~4年度)を歴任。
主な取扱分野は、企業法務(労務、契約、会社法務、コンプライアンス、事業承継、M&A、債権回収など)、事業再生・倒産、自治体法務です。
現在、東京商工リサーチ新潟県版で「ズバッと法談」を連載中です。