ネット広告における無料掲載期間経過後の代金請求を受けている相談事例(弁護士:和田光弘)

この記事を執筆した弁護士
弁護士 和田 光弘

一新総合法律事務所
弁護士 和田 光弘

一新総合法律事務所理事長/1981年弁護士登録

一人で考えて判断することには限界があり、誰かとどうしたら良いか相談したくなるでしょう。 「その瞬間(とき)」あなたのそばに居て、普通に考えてみる相談相手が私たち弁護士の仕事だと思っています。 あなたの話を聞くことから始まる。そう思って弁護士をやっています。思い通りにはいかなくても、「思い」は聞きます。どうぞ、遠慮なく。

ネット広告における無料掲載プラン申し込みしたつもりでいたところ、無料掲載期間経過後の有料広告の代金請求を受けている相談事例

質問

先月、A社という求人広告会社から営業の電話があり、「無料掲載期間だけ求人掲載をお願いできないでしょうか」という電話がかかってきました。


無料期間掲載期間だけなら、ということで、掲載をお願いしたのですが、無料掲載期間終了後、請求書が届き、請求額は297,000円でした。


すぐに問い合わせると、「掲載無料期間が終わったら、自動で有料掲載に変更されます」とのことです。


到底払えるものではないかと思っておりますが、どのように対処すればよろしいでしょうか?

回答:

以下の対応をお願いします。


1 結論としては、「払えない」としてください。


2 理由は以下の通りです。

1)無料掲載期間のみを申し込んでいる。

2)期限経過後の有料部分について、詳しい説明も受けていないし、確認もしていない。

3)期間経過後の契約料の支払いを行うには、代表者の決裁が必要で、社内での手続きは行っていない。

4)申し込みの意思は、あくまでも無料部分のみで、有料請求は詐欺であり、もし法的手続きを取るなら当社も顧問弁護士を通じて対応する。
今後、しつこく電話がかかってきたら、「断る」と言って、電話を切っていいです。
なお、さらにしつこい場合は、電話のかかってきた時間を記録し、「業務妨害になる」「これ以上続ければ、警察に被害届を出す」と告げてください。

解説

最近、このような相談が増えています。


中には、無料期間経過後は、自動的に更新され、更新後は有料である旨の説明も、サインをした書面の中に小さな文字で書き込んである例もあります。

確かに、よく読めば、またよく確認すれば、無料掲載期間経過後は、有料となる旨の記載もあり、必ずしも、「勘違い」「錯誤」とは言えないケースもありますが、申込者の「うっかりミス」を利用して、会社としての意思確認が不十分なまま、経理担当者や総務担当者の氏名で申し込みを誘導しています。


場合によっては、訴訟にまで展開する場合もあるでしょう。

その場合、厳密に契約の成否、意思表示における錯誤、契約の有効・無効が争いになり、会社として責任が問われる場合もあるかもしれません。


しかし、このような商法は、相手のうっかりミスを利用した詐欺的な手法です。

したがって、第一段階の対応としては、支払わずに対応するようアドバイスしています。

回答にあるように、こちらの立場としては、「無料掲載期間のみの申し込み」という限度で契約しただけとして、対応をすることで様子を見ることにしましょう。

さらに強く請求された場合にも、訴訟対応になっても構わない態度でのぞみ、万が一、訴訟になった場合には、経費の問題もありますが、弁護士と相談しましょう。


できれば、日頃から会社の実情を知っている弁護士と顧問契約を結び、その中での対応を指導してもらうのが良いと思います。

ご注意

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