弁護士兼お笑い芸人(弁護士:今井 慶貴)

※この記事は、株式会社東京商工リサーチ発行の情報誌「TSR情報」で、当事務所の企業法務チームの責任者 弁護士今井慶貴が2017年4月より月に一度連載しているコラム「弁護士今井慶貴のズバッと法談」を引用したものです。

この記事を執筆した弁護士
弁護士 今井 慶貴

今井 慶貴
(いまい やすたか)

一新総合法律事務所
副理事長/新潟事務所長/弁護士

出身地:新潟県新潟市
出身大学:早稲田大学法学部

新潟県弁護士会副会長(平成22年度)、新潟市包括外部監査人(令和2~4年度)を歴任。
主な取扱分野は、企業法務(労務、契約、会社法務、コンプライアンス、事業承継、M&A、債権回収など)、事業再生・倒産、自治体法務です。
現在、東京商工リサーチ新潟県版で「ズバッと法談」を連載中です。

第83回のテーマ

この“ズバッと法談”は、弁護士今井慶貴の独断に基づきズバッと法律関連の話をするコラムです。

気楽に楽しんでいただければ幸いです。

今回のテーマは、弁護士兼お笑い芸人です。

その1.なぜに弁護士兼お笑い芸人に?

弁護士をしていると、弁護士会関係の色々な配布物が届くものですが、“関弁連だより”というのもその一つです。

関弁連というのは、関東弁護士会連合会という東京高等裁判所管内の13の弁護士会によって構成されている団体なのですが、この会報である関弁連だよりには、冒頭に有名人(芸能人も含む)などのインタビューが掲載されているコーナーがあります。

そのコーナーに最近、“こたけ正義感”という方のインタビューが載っていたので読んでみました。

この人は、西新宿で西参道法律事務所という事務所を営む“弁護士小竹克明先生”であるとともに、ワタナベエンターテインメントに所属している“こたけ正義感”というお笑い芸人なんですね。

子どもの頃からお笑いが好きだったということですが、実際になろうとしたのは、弁護士になって3年目くらいのときに、奥様(この方も弁護士だそうです)と笑い話をすごくしていたら、奥様から「そんなに好きなら芸人やってみれば」と言われて、「うん、やってみるか」となり、その場で養成所の資料を取り寄せて、社会人コースに入って卒業して芸能事務所に所属したということです。

その2.どんなネタをやっているの?

その後は、養成所の同じクラスの人とコンビを組んで漫才をしていたものの、なかなか芽が出ずに3年くらいで解散し、ピン芸人になって試行錯誤を経て、R-1グランプリ2022では準々決勝に進出し、同2023で決勝戦に進出するなど、実績を残しつつあるようです。

ということで、まあどんなものかなと思い、さっそくYoutubeの動画を観てみました。

私が観たのは、マニアックな条文を紹介するネタで、悲しげな音楽の流れる中、若手弁護士風の眼鏡をかけたきっちりしたビジュアルで、条文を書いたフリップをめくりながら絶叫調でツッコミを入れるといったもので、そこそこツボにはまりました。

このパターンは結構まねしやすいかなと思います。

それで自分でもネタを作ろうかと一瞬思ったのですが、仕事が山積している今、それをするタイミングではないと思いとどまりました(笑)。

こたけさんは、「弁護士と芸人はどちらの仕事が面白いですか」との質問に、「いや、これは本当に優劣をつけられないです。全然違う面白さなんで」と答えています。そうなんですね。

最後に一言。

弁護士のクライアントは、笑えない状況にある場合も少なくありませんが、そこをなんとか笑える余裕が持てるように気持ちをもっていく手助けをするのも弁護士の醍醐味でしょう。

芸はなくとも、笑顔をもたらす。


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