失敗しないIT投資~高収益企業の取り組み

WEB担当の萩原です。

 

CNET Japanに「これから始める、本当のニッポン・ビジネス変革」という興味深い記事が掲載されていました。

 

IT投資は、今や大企業のみならず中小企業においても業務効率化のために不可欠となっています。

しかし、目的があいまいなままITサービスを導入した結果、組織全体のパフォーマンスの向上(全体最適)に繋がらず、それぞれの要素や部署の機能の最適化(部分最適)にとどまってしまうケースが多いといいます。

 

 

2016年版の『中小企業白書』では、高収益企業と低収益企業におけるIT投資の効果が比較検討されています。

 

これによると、低収益企業より高収益企業の方がよりIT投資によるプラスの効果を実感する傾向があるそうです。

 

IT投資それ自体が業務の効率化をもたらすとすれば、収益性にかかわらず同様の効果が表れるはずです。

高収益企業と低収益企業でIT投資による効果に差が生まれているのは一体なぜでしょうか。

 

『白書』は、高収益企業、低収益企業それぞれのIT投資前後の取り組みに焦点を当てることで、この疑問を解消しています。

 

 

高収益企業と低収益企業とでは、IT投資の効果を実感し業績を更に向上させるための取り組み状況に大きな違いがあったそうです。

 

具体的には、高収入企業は「IT導入に併せた業務プロセス・社内ルールの見直し」、「IT導入に対しての各事業部門、従業員からの声の収集」、「IT導入に向けての計画策定」、「IT・業務改善等についての社員教育・研修の実施」、「ITの段階的な導入・導入後のモニタリング」などに積極的に取り組んでいたのです。

 

経済産業省がIT導入補助金を打ち出すなど、中小企業におけるIT投資は大きな注目を浴びています。

しかし、IT投資をすれば自動的に業務のパフォーマンスが向上するというものではありません。

 

IT投資によって社内のどんな問題を解消したいのか。

従業員にデジタルテクノロジーを活用してもらうためには、どのような計画で導入を進めていけばよいのか。

 

これらを十分に検討して始めて、IT投資による全体最適化を達成することができるといえそうです。