2017.9.22
ジャズバーのお客さんの正体は…?
WEB担当の萩原です。
昔、東京のある町に、友人のI君が店長を勤めるジャズバーがありました。
ある日お店に行くと、大きめの音量でセロニアス・モンクのレコードがかかっていて、テーブルに濃いサングラスをかけた男性が独りで座っていました。
テーブルに白い杖を立てかけているので、目が不自由な方のようです。
私はその男性をどこかで見たことがある気がするのですが、思い出せません。
I君に聞くと、最近ときどきコーヒーを飲みにくるお客さんで、必ずセロニアス・モンクのレコードをリクエストして帰るそうです。
あとになってから気がついたのですが、その方はクラシック・ピアニストの梯剛之さんだったのではないかと思います。
梯さんの顔に見覚えがあったのは、当時は彼が突然行方不明になってコンサートをキャンセルしたことがニュースになってからしばらく経った頃だったからです。
次にお見かけしたら声をかけようと思っていたのですが、結局、その男性がお店に来たのはそのときが最後だったそうです。
果たして梯さんはセロニアス・モンクのファンなのでしょうか。
そうだとしたら間違いないと思うのですが、まだ確認はできていません。
事務所内で「梯剛之さんのコンサートに行きませんか」というお誘いが流れているのを見て、ふと思い出した話です。