2026.4.30
ネットの誹謗中傷を削除したい!(弁護士 今井 慶貴)
※この記事は、株式会社東京商工リサーチ発行の情報誌「TSR情報」で、当事務所の理事長・企業法務チームの責任者 弁護士今井慶貴が2017年4月より月に一度連載しているコラム「弁護士今井慶貴のズバッと法談」を引用したものです。
第107回のテーマ

この“ズバッと法談”は、弁護士今井慶貴の独断に基づきズバッと法律関連の話をするコラムです。
気楽に楽しんでいただければ幸いです。
今回のテーマは、「ネットの誹謗中傷を削除したい!」です。
その1.法務省が削除依頼の手引きを公表
最近、法務省は、SNSなどで誹謗中傷を受けた際に、被害者自身が運営側に削除を要請するための「インターネット上の誹謗中傷書き込み削除依頼の手引き」を作成し、ホームページに掲載しました。
背景には、2025年4月に施行された“情報流通プラットフォーム対処法”(情プラ法)があります。
情プラ法では、X(旧ツイッター)やユーチューブを運営する事業者など、利用者の多い9社を対象に、削除基準の策定や通報窓口の設置を義務付け、削除依頼には原則7日以内に対応することを求めています。
これにより、個人でも迅速に削除を求めることが可能となり、被害の拡大防止が期待されています。
今回の手引は、こうした制度の実効性を高めるため、本人による削除請求を具体的に支援するものです。
内容としては、名誉毀損やプライバシー侵害といった典型的な違法行為を示した上で、SNS事業者や各種サイト運営者に対してどのように削除を依頼すればよいか、その手順を分かりやすく解説しています。
その2.手引きの具体的内容は?
手引では、誹謗中傷と判断される具体的な投稿例を示すとともに、Xやインスタグラム、ヤフー知恵袋など主要12サービスごとに、削除依頼の申請方法や入力例を掲載しています。
加えて、専用窓口がない事業者に対しては、メールで削除を求める際のテンプレートも用意されており、被害者が自ら行動しやすい工夫がなされています。
近年、ネット上の誹謗中傷に関する相談は増加しており、総務省の委託事業である「違法・有害情報相談センター」への相談件数も高止まりしています。
内容としては名誉毀損やプライバシー侵害が多く、削除を求める声が多数を占めています。
こうした状況の中で、手引は個人による削除要請を後押しする重要な役割を担います。
手引では、身の危険を感じた場合の警察への相談や、損害賠償請求などの法的手段についても紹介しており、被害者が適切に対応できるよう支援しています。
一方で、投稿者を特定するための発信者情報開示請求は、手続が専門的であるため、通常は弁護士に依頼する必要があるといえます。
最後に一言。
最後に一言。
残念ながら、SNSによる誹謗中傷は跡を絶たないのが現状です。
こうした中で、自力でコストをかけずに削除請求ができる環境が整いつつあることは朗報であるといえるでしょう。
~悩むなら まずはポチッと 削除依頼~
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