建物老朽化により建物賃貸借契約の更新を拒絶する旨の通知を受けた事例

<相談内容>

相談者は、賃貸人との間で、店舗建物を対象として普通賃貸者契約を締結し、本店舗で営業してきました。

その後、相談者は、何度か契約を更新しましたが、この度、「本店舗建物が老朽化しており、その解体工事を実施するため、次回の契約更新はできません。契約期間満了日までに建物を明け渡してください。明け渡していただけないのであれば賃料増額請求をします。」との通知書が賃貸人から送付され、当事務所に対応を相談されました。。

<相談後の対応>

当事務所の弁護士が実際に店舗建物の確認を行ったところ、建物の老朽化などほとんど見受けられなかったため、更新拒絶の正当な事由がない旨を賃貸人に主張しました。

また、本店舗建物が老朽化しているとの賃貸人の主張に依拠して賃料減額請求を行う可能性を示唆したところ、賃貸人が契約更新に応じました。

<弁護士からのコメント>

賃貸借契約の更新拒絶の有効性は、個別事案の事実関係に左右されることが多く、ネット上で容易に検索できる情報だけでは判断できない場合がほとんどです。

お早めに弁護士に相談いただき、方針を協議していただくのがよいと思われます。