音を聴くと色が見える?スクリャービンの色共感覚

WEB担当の萩原です。

 

私の知人の音楽家に、「音楽を聴くと色が見える」という方がいます。

彼によると、曲の調、和音、音色は特定の色と結びついていて、音楽を作っているときには絵画を描いているような感覚があるそうです。

 

このような感覚は「色共感覚」と呼ばれています。

 

 

「共感覚」とは、Wikipediaによると、「ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人にみられる特殊な知覚現象」をいいます。

色共感覚は共感覚の一種です。

 

ロシアの作曲家、アレクサンドル・スクリャービンは色共感覚を持っていたことで知られています。

彼が作曲した『プロメテ-火の詩』の初演時には、鍵盤と様々な色の照明を連動させた「色光ピアノ」(!)を使用する予定だったものの、故障が起きて失敗したという逸話があります。

 

そのときにスクリャービンが指定した色は次のとおりです。

 

C=赤、G=オレンジ、D=黄、A=緑、E=空色、B=青、F♭=明るい青、C♯=紫、A♭=ライラック、E♭=フラッシュ、B♭=ローズ、F=深い赤色

 

色共感覚は音楽に限った感覚ではなく、数字やアルファベット、時間や曜日、単語の文字や響き、人の容姿や性格などにも特定の色を想起する人がいるそうです。

 

土曜日=青、日曜日=赤くらいしか思い浮かばない私は、残念ながらスクリャービンと感覚を共有することはできないでしょう。